「ダイエットって、長期間やらないとダメ?」
「短期間で体重を落とす方法はある?」
このように、ダイエットをするにしてもなるべく短期間で終わらせたいと考える方も多いでしょう。
2週間や1ヶ月など短期間で効果を出すダイエット方法はあります。
ただし、安全に痩せるコツやリバウンドしない対策などを知ったうえで実行することが大切です。
今回は、短期間ダイエットのポイントや注意点、健康的に痩せるための食事制限や運動方法について詳しく説明します。
「どうしても短期間で痩せる必要があるから、その方法やコツを知りたい!」という方はぜひ参考にしてください。
短期間ダイエット成功のために押さえるべきポイント
短期間ダイエットの実行前に、以下の3点をぜひとも押さえてください。
- 最低限の栄養とカロリーは摂取する
- 期間は最低でも2週間必要
- リバウンド防止対策を立てる
最低限の栄養とカロリーは摂取する
短期間ダイエットに挑戦するとしても、最低限の栄養とカロリーの摂取は不可欠です。
確かに極端なカロリー制限や糖質をまったくとらない食事方法を実行すれば、体重は数日でみるみる落ちるかもしれません。
しかしそれは体調不良やエネルギー不足、肌トラブルなど、さまざまな健康リスクと引き換えに手に入れる成果だと知る必要があります。
短期間ダイエットでは食事制限が必須ですが、制限範囲も適度に収めること。
そして糖質や脂質といった栄養素も、必要最低限の摂取量を確保することが前提となります。
期間は最低でも2週間必要
短期間ダイエットに必要な日数ですが、最低でも2週間は確保しましょう。
あまりに短い期間設定は必然的に絶食や偏食を招き、体調を壊しかねません。
無理なペースで体重を落とせば、通常の食事に戻したときにリバウンドするリスクも跳ね上がります。
焦って結果を求めると失敗の可能性が高く、かえって遠回りになってしまうでしょう。
確実にダイエットの成功を収めるためにも、せめて2週間かけて食事制限やトレーニングを行ってください。
リバウンド防止対策を立てる
短期間ダイエットでは、終了後のリバウンドを防止する対策も重要です。
減量に成功してもその後リバウンドする方は少なくありません。
そのリスクは期間が短いほど上がります。
短期間ダイエットでリバウンドしないためにも、以下の2点のポイントを心がけてください。
- 無理なペースで体重を落とさない
- 終了後はストレスをためないよう規則正しい生活を心がける
いきなり食事量を大幅に減らすようなカロリー制限は高確率でリバウンドを招くため、控えましょう。
また、過食の原因となるストレスも避けなければなりません。
ダイエット終了後はストレスをためないよう、「しっかり睡眠をとる」「定期的に体を動かす」「栄養バランスのよい食生活を心がける」など、規則正しい生活を守るようにしてください。
短期間ダイエット開始前にやるべきこと
短期間ダイエットを始める前に、「1日に必要な摂取カロリー」「自分の体重に合う食事制限の目安」「目標体重の基準となる標準体重」について把握しましょう。
1日に必要な摂取カロリーの目安を把握する
まず、普段私たちは1日にどの程度のカロリーを摂取しているのか、目安や計算方法について把握しましょう。
摂取カロリーの目安は、性別や年齢、活動量によって異なります。
以下は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考にした「体重あたりの推定エネルギー必要量」です。
女性
身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
---|---|---|---|
18~29歳 | 33.2 | 38.7 | 44.2 |
30~49歳 | 32.9 | 38.4 | 43.9 |
50~64歳 | 31.1 | 36.2 | 41.4 |
65~74歳 | 30 | 35.2 | 40.4 |
75歳以上 | 29 | 34.2 | ー |
男性
身体活動レベル | Ⅰ(低い) | Ⅱ(普通) | Ⅲ(高い) |
---|---|---|---|
18~29歳 | 35.5 | 41.5 | 47.4 |
30~49歳 | 33.7 | 39.3 | 44.9 |
50~64歳 | 32.7 | 38.2 | 43.6 |
65~74歳 | 31.3 | 36.7 | 42.1 |
75歳以上 | 30.1 | 35.5 | ー |
- Ⅰ(低い):ほとんど動かず、座っていることが多い人
- Ⅱ(普通):デスクワーク中心だが、軽い運動や散歩など体を動かすことがある人
- Ⅲ(高い):立ち仕事中心、または活発に体を動かす習慣がある人
上記の表に照らし、1日に必要な摂取カロリーの目安を計算してみましょう。
38.7kcal×50kg=1,935kcal
■30代女性・体重50kg・身体活動レベルが「低い」の場合
32.9kcal×50kg=1,645kcal
この数字は、今の体重を維持するのに必要な摂取カロリーの目安です。
ここから減量に必要な分だけのカロリーを減らす食事がダイエット中の基本となります。
体重に合う食事制限の目安を把握する
では次に、食事制限によって2週間で1㎏痩せたい場合、目標とすべき摂取カロリーの目安を考えてみましょう。
体重を1㎏落とすには、約7,200kcal必要とされます。
つまり、2週間で1㎏痩せるには、7200kcal÷14日=514kcalの食事制限が必要となるわけですね。
上記の例でいくと、食事制限の目安は以下の通りになります。
1日に必要な摂取カロリー1,935kcal-514kcal=1,421kcal
■30代女性・体重50kg・身体活動レベルが「低い」の場合
1日に必要な摂取カロリー1645kcal-514kcal=1,131kcal
実際はこのように計算通りにいくわけではありませんが、ダイエット中の食事による摂取カロリーの目安として参考にしてください。
目標体重を決める
ダイエット開始前に、目標体重を決める必要もあります。
目標体重の基準としたいのが、「BMI」です。
肥満度を示すBMIは、日本肥満学会の基準で以下のように分類されます。
- 18.5未満:低体重(やせ)
- 18.5以上25未満:普通体重
- 25以上:肥満
一般的に「BMI22」が健康的な体重とされています。
健康維持のためにも、BMI22を目指したいものです。
それ以上痩せたいと思っても、低体重となる18.5を切らない程度のダイエットが大切です。
BMIは次の計算式で求めます。
体重55kg、身長155cmの人であれば、
BMI=55kg÷1.55m÷1.55=約23
BMI22にするには、
1.55m×1.55×22=約53kg
この結果より、目標体重は53kg(-2kg)となります。
短期間で痩せるための効果的な運動方法
食事制限に加え、運動やトレーニングもとり入れると、短期間でダイエットの成果が出やすくなります。
筋トレや有酸素運動にコツコツ取り組み、効果的に消費カロリーを増やして減量を目指しましょう。
無酸素運動(筋トレ)
ダイエット効果を出すには、筋肉を維持し、自然とカロリーを減らす基礎代謝の機能をしっかり働かせることが重要となります。
その観点で考えると、無酸素運動である筋トレは短期間ダイエットでも欠かせません。
筋トレといってもスクワットや腹筋、腕立て伏せなどごく簡単なメニューを週に3日程度行うだけで充分です。
むしろ、初心者がいきなり器具を用いた本格的なトレーニングに挑戦するのは筋肉痛やケガのリスクが高く、おすすめできません。
筋トレは自分の体重を負荷に行うだけでも効果があります。
スクワットなどはその代表例で、筋肉の70%を占める下半身強化にはうってつけの自重トレーニングです。
まずはお腹周りを鍛える腹筋、下半身を鍛えるスクワットを1セット20回で3セット行い、余裕があれば腕立て伏せにも挑戦するとよいでしょう。
有酸素運動
酸素をとり入れながらゆっくり負荷をかけていく有酸素運動には、脂肪の燃焼を促進する効果があり、筋トレとの組み合わせでより早くダイエットの成果を引き出せるようになります。
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きも見逃せないポイントです。
血管の状態が改善されれば栄養素の吸収や代謝機能も向上し、ダイエットにプラスなのは言うまでもありません。
おすすめの有酸素運動はウォーキングやジョギング、サイクリングなどです。
少しでも短期で結果を出したいのであれば、やや負荷の大きいエアロビクスや水泳に挑戦するのもよいでしょう。
HIIT(ヒット)トレーニング
HIIT(ヒット)トレーニングとは、短時間のうちに一気に負荷をかけて行うトレーニングのことです。
高負荷の運動と低負荷の運動を繰り返す、もしくは休憩を入れながら高負荷の運動を連続的に行うことで、短時間で脂肪を燃焼できます。
すぐに効果を出したい方におすすめのダイエット方法といえるでしょう。
- ひざつき腕立て伏せ20秒→10秒間休憩→スライドスクワット20秒→休憩10秒間→バービージャンプ20秒→10秒休憩→高速もも上げ20秒
- ダッシュ30秒→ジョグ60秒×8セット=12分のトレーニング
HIIT(ヒット)トレーニングは高強度のトレーニングのため、毎日行う必要はありません。
週に2~3日程度におさえ、適度に休憩を挟みながら実践することをおすすめします。
まとめ
短期間ダイエットに挑戦する場合でも、無理のない範囲で食事制限や運動を行うことが大切です。
1食置き換えダイエットや栄養バランスのよい食生活など、健康的な食事制限を心がけましょう。
筋トレや有酸素運動などもとり入れると、より早くダイエットの効果があらわれます。
目標設定はもちろん、リバウンドを防ぐ方法や1日に必要な摂取カロリーの目安、標準体重についても把握したうえでダイエットに臨んでください。