「ボトックス注射を打ちたいけれどなるべく安くしたい」
「料金が複雑でわからない」
このようなことでお悩みの方はいませんか?
なぜクリニックによって料金に差が出るかというと、製剤の値段自体が違うからです。
実はボトックスと呼ばれる製剤は米国のアラガン社が製造販売する「ボツリヌストキシン製剤」の商標登録名です。
なので、それ以外は正確には「ボツリヌストキシン注射」と呼ばれます。
さらに、ボトックス注射は注入する個所によって適切な量が変わります。
量が変われば当然値段も変わってきます。
ボツリヌストキシンは単位で量が表記されます。
この製剤を生理食塩水に薄めて使用します。
なので、料金が安いからと言って飛びつくと実は非常に薄められた効果の薄いボツリヌストキシンを注入される場合もあります。
今回は、ボトックス注射の料金相場や、クリニックによる価格の違いについて解説いたします。
- ボトックス注射の料金に差がでる理由
- ボトックス注射の料金相場
- クリニックの選び方
- お得にボトックス注射を打つ方法
この記事を読めば料金で悩んでいたあなたも選び方を間違えずに美容クリニックを選ぶことができます。
ぜひクリニック選びの参考にしてください。
ボトックス注射の料金に差が出る理由とは?
ボトックス注射でも保険適用外の治療は、保険適用のように一律の料金設定でなく、美容クリニックごとに料金設定が異なります。
しかし、なぜ病院やクリニックによって、料金に大きな差が出るのでしょうか。
実は料金に差がでる理由は下記のとおりです。
- ボツリヌストキシン製剤の種類が違うから
- 部位によって注入する量が違うから
- 製剤の薄め方が違うから
- 医師の経験値が違うから
まずはこれらの理由について抑えておけばボトックス注射がクリニックごとに料金が違う理由について納得できると思います。
それぞれの理由について詳しく解説します。
ボツリヌストキシン製剤の種類が違うから
冒頭でもふれたように実は「ボトックス」と呼ばれる製剤は米国のアラガン社の「ボトックスビスタ」のみです。
ボトックス自体はアラガン社が商標登録している製剤の総称です。
それ以外の製剤も含めてすべて「ボツリヌストキシン製剤」「ボツリヌストキシン注射」と呼ぶのが正しいです。
なぜアラガン社のボトックスビスタが高額なのかというと安全性が保障されているからです。
ボツリヌストキシン製剤の中で唯一厚生労働省から製造・販売を承認されている製剤です。
もちろん、他の製剤が危険というわけではありませんが、副作用が心配な方や、初めての方は必ずアラガン社の「ボトックスビスタ」を選びましょう。
主な製剤をまとめました。
メーカー | 特徴 | |
---|---|---|
ボトックスビスタ | アラガン社 | 厚生労働省が製造・販売を承認 |
イノトックス | アラガン社 | ・希釈の必要がない ・細菌感染のリスクが少ない |
ニューロノックス | メディトックス社 | ・韓国製で日本でもよく使用される ・ボトックスに比べると安価 |
ボツラックス | Hugel社 | |
リジェノックス | ハンズバイオメド社 | |
ゼミオン | メルツ社 |
アラガン社「ボトックス ビスタ(BOTOX VISTA)」
アラガン社はアメリカ合衆国の会社です。
現地では、1999年頃から美容目的でのボトックス注射の施術が行われています。
アラガン社の製品は、原産地で徹底的な品質管理のもと製造され、高品質な状態で日本に輸入されています。
FDA(アメリカ食品医薬品局)の承認を得ています。
「ボトックス ビスタ」は国内で唯一の承認薬であり、安全性の高さから信頼されている薬剤です。
その一方で、施術の料金は高くなる傾向にあります。
なお、アラガン社のボトックス注射の持続期間は、6カ月が目安です。
関連リンク:新医薬品として承認された医薬品について(◆平成28年05月23日事務連絡)
関連リンク:ボトックスビスタ(R)患者様向けサイト|アラガン・ジャパン株式会社
メディトックス社「ニューロノックス(Neuronox)」
ニューロノックスは美容先進国の韓国で誕生した後発医薬品(ジェネリック)です。
KFDA(韓国食品医薬局)の承認を得ております。
メリットとしてはジェネリック医薬品なので、ボトックスビスタよりも安価であるという点です。
メルツ社「ゼオミン(XEOMIN)」
メルツ社はドイツの会社です。
製品の「ゼミオン」は2011年の発売以来、世界的に普及している薬剤のひとつとして知られています。
通常、ボツリヌストキシン製剤は体内に取り込まれると抗体ができるため、一定の期間を経ると効果が薄れてきます。
それに対して「ゼミオン」は、抗体が作られても効果が長持ちするよう、ボトックスの欠点をふまえて開発された薬剤なのです。
「ゼミオン」のボトックス注射の効果は、3カ月~半年ほど持続するといわれます。
製品は品質が高く、施術の料金は高額に設定される傾向にあります。
注部位によって注入する量が違うから
ボトックス注射は、施術部位により注入量が異なります。
注入量は「単位」で表され、基本的には広範囲に注入するほど、単位もより大きくなります。
このように、使用する薬剤の量に違いがあるため、施術部位によって料金に差が出るのです。
また、眉間・額・目尻のボトックス注射は、多くの方が施術を希望することから価格競争が起こり、割安な料金で利用しやすいといえます。
複数の病院やクリニックの料金を比較し、適正価格でかつお得な料金の医療サービスを探してみましょう。
立地による料金の差
同じ薬剤を使用した施術や、同じ部位への施術でも、医療機関によりボトックス注射の料金に差が出る場合があります。
このようなケースでは、クリニックの立地が料金に影響を与えている可能性が考えられるでしょう。
病院やクリニックの立地によっては、都心部や駅から近い便利な物件に入居することで、より多くの経費がかかっています。
患者さまにとって利便性が高い立地は、メリットも大きいといえますが、その分料金に差が出ることもあるのです。
ボトックス注射の料金相場
上述した通り、ボトックス注射は薬剤や注射する部位によって金額が異なります。
ここでは注射部位ごとの一般的な費用相場をご紹介します。
〇目尻 8,000円~50,000円程度
〇眉間 8,000円~50,000円程度
〇額 8,000円~50,000円程度
〇顔のエラ(両側) 25,000円~100,000円程度
〇顔全体 50,000円~100,000円程度
〇口元 10,000円~50,000円程度
〇ふくらはぎ(両脚) 50,000円~150,000円程度
〇ワキガ・多汗症 25,000円~60,000円程度
※ワキガや多汗症の場合、特定の条件において保険適用となる場合があります。
上記の料金相場はあくまで目安です。
美容医療でのボトックス注射は、保険適用外となり、病院やクリニックによって料金設定が異なります。
美容クリニックを選ぶポイントは?
ボトックス注射の施術を受けるとき、美容クリニックはどのように選ぶべきでしょうか。
クリニックの選び方で迷ったら以下のポイントを参考にご検討ください。
①薬剤の種類と効果の持続期間
ボトックス注射は、美容クリニックによって使用する薬剤の種類が異なります。
薬剤にもよりますが、効果が持続する期間の目安は3~4カ月です。
薬剤の種類は、安心して施術を受けられるか、どれくらいの頻度で通院するべきかにもかかわります。
事前に美容クリニックのWebサイトやカウンセリングで確認しておきましょう。
②料金
ボトックス注射は、体内に抗体ができると効果が薄れてきます。
持続させるためには、定期的に施術を受ける必要があります。
美容クリニックでは、期待した効果を実感でき、かつ通い続けやすい料金設定であるのが理想です。
適正価格のなかで負担を抑え、安心して施術を受けやすい美容クリニックをお探しください。
ボトックス注射は保険適用される?
ボトックス注射を含む美容医療では、基本的に健康保険が適用されません。
施術は医療行為に該当するものの、全額が自己負担となることに留意しましょう。
例外として、顔周りにけいれんが起こる「眼瞼けいれん」や「片側顔面けいれん」、大量の発汗で日常生活に支障をきたす「原発性腋窩多汗症」などが挙げられます。
生活の質(QOL)の低下につながるこれらの症状がある場合、ボトックス注射が保険適用となる可能性があるため、医療機関へご相談ください。
保険適用外となるボトックス注射の料金は、薬剤の種類や注射する部位により異なります。
たとえば、眉間・額・目尻など顔の施術であれば、料金相場は8,000円~と比較的リーズナブルになります。
一方で、ふくらはぎやわきの施術では、料金相場が数万円以上となり、より高額になる傾向にあります。
まとめ
ボトックス注射の料金相場についてご紹介しました。
ボトックス注射は、筋肉の動きによってできる「表情じわ」だけでなく、顔のエラやふくらはぎの張り、ワキガ・多汗症の治療などに幅広く用いられています。
代表的な薬剤であるアラガン社の「ボトックス ビスタ」は、厚生労働省の認可を受けており、安全性の高さから信頼されているのが特徴です。
また、美容目的で行われる顔周りのボトックス注射は、お得な料金で施術を受けられる場合があるため、複数のクリニックを比較してみましょう。
ダウンタイムがなく、料金もほかの施術と比べてリーズナブルであるため、気軽に受けられる美容法として人気があります。
ぜひ信頼できるクリニックでボトックス注射をご利用ください。